一方、副会長の浅倉は保健室へ来ていた。保健室では、坂井先生がうつろな目で窓の外を眺めていた。はあ、あれはおかしいわよね。うん、あれは絶対おかしいと独り言を言っていた。坂井先生、坂井先生、私です。浅下です。すると、坂井先生は急に椅子から立ち上がって、あれ、今、浅倉さんの声が聞こえたような気がしたけど。気のせいよね。とまた、椅子にまた深く腰を下ろしたのだった。
やっぱり、気付かないわよねと少し落胆して次はどうしようかなと顎をしゃくった。
すると、奥にあるベッドのほうから声がした。お姉ちゃんなの?お姉ちゃんなの?なぜだか、少しの間、聞かなかっただけなのにいやに懐かしい聞き覚えのある声に私ははっとした。
そして、私は急いでベッドのほうに駆け寄ると、そこには私、浅倉舞の妹、浅倉いづみがいた。お姉ちゃんなの?でもお姉ちゃんは病院にいるはずじゃ・・・。浅倉舞はいつも見慣れたはずの妹を見て泣き崩れそうになりながらも、涙が出ないことに気づきはっとして、平静さを取り戻そうと努めながらこう言った。
何があったのか話して、いづみ。あの日、私は学校祭の準備をしていたんだけど、先生たちが急にお姉ちゃんたちがいなくなったって話をしていたのよ。その時はえっと思ってすごく心配していたんだけど、家に帰るとお姉ちゃんが帰ってきてたんで、すごく安心してたんだけど、どこか様子が変なのよ。何かあったのとお父さんやお母さんが聞いても空返事だったし、いつものお姉ちゃんじゃないみたいだったし。でも、次の日も普通に学校へ出かけたから、私、ほっと一安心してたのよ。私も次の日学校へ出かけたんだけど、放課後、先生たちが大騒ぎしているのを見て私、びっくりしたのよ。そしたら、お姉ちゃんたちが急に眠いと言って倒れて病院に運ばれたっていうじゃない。私も急いで病院へ駆けつけたんだけど、松田先輩、お姉ちゃん、中島先輩、佐藤先輩も意識不明の重体だっていうじゃない。
私、絶対おかしいと思って学校中を調べてみたんだけれどみんな何も知らないっていうのよ。そこでがっかりしていたら、次の日、天谷っていう先輩がわたしのもとへやってきて、生徒会室で変なものを見たっていうのよ。話を聞いてみると、生徒会室で続先輩の腕がブラックホールみたいな黒い影の中に引きこまれて空を切るように消えていったっていうじゃない。
だれも信じてくれないから私のところへきたって言っていたけれど。
私、それ聞いてショック受けてさ保健室で寝込んでいたんだけど、まさか、お姉ちゃんが来るなんて・・・。
私は妹の話を聞いてックを受けながらも松田君たちにこのことを早く伝えなきゃと思い、保健室をあとにした。